昨日・一昨日と税務調査の立会でした。
法人税(又は所得税)、消費税、源泉所得税のいわゆる「調査」ではなく
印紙税のみ。印紙税オンリー。
印紙税は印紙税法という法律で決まっているものです。
で、この印紙税法は税理士の守備範囲「外」。
正確にいうと、税理士の代理権限がないのです。
税理士はお客様から依頼を受けて、法人税、所得税、消費税の申告の
代理を行います。
これは、税理士法2条が定める税務代理に則って行っているものです。
申告書を作成し提出する際に、委任されているぞ、という委任状でもある
税務代理権限証書を添付します。
印紙税法は、この税務代理の範囲外なのですね。
なぜなら、印紙税は契約書や領収書など印紙を貼らなければならない書類
(課税文書といいます。)
を作成した時点が印紙税の納付時期であって、印紙税の金額も決まっています。
法人税などのように決算日から2ヶ月後、というように
決算を締めてから税金を計算するのではなく
書類を作成したら即納付=印紙を貼って消印をする、なので
代理をするまでも無い、という理由からです。(のようです。)
例えば、5万円の領収書を切ったら、切った時が印紙税の納付時期。
なので、みなさん、すぐに200円の印紙を貼って、シャチハタを押したり
サインをしたりして消印をします。
これは印紙税法が定める印紙税の納付方法なのです。
この過程に税理士が入りこむ余地は、、、、無いですね。
しかし、お客様のアドバイザーということで調査に立ち会いました。
で、印紙税の怖いところが、領収書を切ったとき、
書類を作成したときが納付時期、ということなんです。
後付けで貼ったものは全て不納付という取扱いになってしまいます。
これをご覧になっておられる方は極めて少ないですが
印紙を貼る書類は結構たくさんあります。
契約書や覚書、念書を作成したら、税理士に聞いてみましょう。
で、貼る必要があるものならば、貼りましょう。
印紙税法に「うっかり」は通用しません。
貼ってあるか、貼ってないか。
これだけです。