税務調査が好きな人は?

税務署の人だけでしょうね。もちろん、嫌いな人もいらっしゃいますが。

数年前に税理士法が変わって、「書面添付制度」というものができました。
この書面を申告書に添付すれば、税務調査が省略される可能性がある
というものです。
(可能性です。省略を前提としているものではなく
 結果として省略される可能性があるものです。)

実は、私のお客様も省略されました。

といっても、全てのお客様にできる制度ではありません。
添付した書面の内容に虚偽があれば、罰則が待っています。
また、税務署に対する税理士としての信用はガタ落ちです。
ですので、お客様を選んで書面を添付しています。
基準はいろいろあるのですが、簡単に言うと、
かなり信頼できるかどうか?にかかってきます。


前置きが長くなりましたが、国税庁が添付書面の事例集を発表しました。
中を見ますと、会社の状況、どのように経理がされているか?
ある経理処理をした根拠や過程のみならず、
会社の営業の状況や取引先との関係の推移まで。

自ら、会社の状況をオープンにすることによって
税務調査に来ずとも会社の営業・経理・申告の状態が分かるように
なっています。

今までは、どちらかというと、クローズドでした。
税務署はもちろん、取引金融機関にも実体を隠そうとしていた。
感度の高い経営者はとっくに気付いていますが
これからはオープンにすることが自社のためになる。
金融機関は変わってきています。どんどん変わるでしょう。
税務行政も変わるでしょう。
税務署が来るのでは?とビクビクとまで行かなくても
税務署を恐れるよりも、「いつでもおいで」とドンと構える経営の方が
経理的にも経営的に精神的にも健全だと思います。

が、いかがでしょうか?