前回、P/Lの仕組み、計算構造を明らかにしました。
さらに、「真の利益」という考えを付け加えると
分かりやすくなる事も加えました。
そして、最も大切な事が、「知っているとかっこいい」事です。
このP/L。
素直に育った方は、素直に上から順番に書いていきます。
例えば
「そうだなあ、売り上げは、これくらい、かな。
で、次は仕入か。うーん、売上がこうだから、材料は、これくらい。
んで、経費ね。家賃がいくらで、スタッフの給料は最初はこれくらい。。。」
と書いていくのです。
そして、次に利益。
利益を書いて、生活費引いて、返済を引く・・・、とこの段階の前で
「あれ?なんかおかしいぞ。」という事になり
最初から書き直したり、よく分からなくなったり、という事になったりします。
我々、数字のプロでもP/Lを上から書いていくと
訳が分からなくなります。本当です。
最初から「売上高」を確定させる事は
お金を借りる計画を作る際には、あまり意味が無いのです。
しかし、妄想をするには、とても役立ちます。
「おお、これくらい売上がいくと、こんなに儲かるのか!うへへへへへ・・・・」という具合に。
銀行には出せませんが、この妄想はとても重要なのでぜひやってくださいね。
実務的にP/Lを作る際には、売上からでなく
一番下の「真の利益」から作ります。
そうすると、各段階の数字に「根拠」を持たせることができます。
このような順番で決めます。
1、真の利益
2、返済額
3、生活費
4、経費
5、仕入高(材料代)
6、売上高
1~3を決めると、利益が決まります。
利益△返済額△生活費=真の利益、なので
利益=真の利益+返済額+生活費、になります。
次に4番の経費を決めると、売上総利益(粗利益)が決まります。
売上総利益△経費=利益、ですから
売上総利益=利益+経費、になります。
文章だと難しいかもしれませんね。
ここでは、下から決めていくんだな、と覚えておいてください。
では、順番に数字を決めていきましょう。
まず「真の利益」です。
ここの数字は「0」にしましょう。
つまり、「軌道に乗る・乗らない」のボーダーラインです。
次に、「返済額」です。
ここの数字は、開業前計画の金額です。
ただ、運転資金がまだ分かりません。
運転資金は次の次の経費の額ですから。
なので、この段階では、運転資金を除いた初期投資の額を使います。
ざっくりと、初期投資の額を84で割ってください。
そして、1,000円未満の端数を切り上げます。
仮に、1,000万円だとしたら、119,047になるので
120,000円です。