「税務署と闘ってくれますか?」

本当に多く聞かれます。

同時に、なぜこんな事を聞いてこられるのだろう?と不思議でもあります。

「なぜ、そんな事を聞かれるのですか?」
と、失礼ながら、頂いた質問に対して質問でお答え致しますと
だいたい今の税理士さんが税務調査の時
税務署の言いなりになっている、という事を仰います。

主張すべきを主張せず、反論して欲しいところで反論してくれない。

それでは闘っていないように取られても仕方がない、と考えます。
そして、「税務署と闘ってくれますか?」という御質問は本当に多いです。
本当に税務署と闘わない税理士が多いのでしょうか?税務のプロなのに。
百戦錬磨のベテラン調査官と一般のお客様では、おとなとこどもの喧嘩です。
しかも、相手は国家権力。
このお客様たちは、さぞかし辛い思いをされたのだろう、と推測します。

「闘う」という言葉からは、相手を完膚なきまで打ちのめす、という印象を受けます。
不条理な処分を受け、いわれのない多額の税金を支払う羽目になった方
からすれば、打ちのめしたいのは事実なのでしょう。
しかし、打ちのめすのは税務署ではなく、税理士ではないのでしょうか?

税務署の調査官も人間ですから、誤解や勘違いはあります。
また、彼らの意見や主張は絶対的なものではありません。
時には税法に逸脱したものもあります。(事実、ありました。)

だから、主張すべきは主張し、反論すべきは反論する。

この基本的な事を行うだけだ、と、私は考えています。
依頼者=お客様を守る為に当然の事を行うだけ、です。
今は稀ですが、不条理な事を強要してくるようならば闘います。

お客様を守る、と言っても、クロをシロにする、という事ではありません。
クロならば、クロと認め、潔く修正申告をしましょう。
シロならば、シロと主張するだけです。

そして、クロとシロの間のグレーが多いのが税務の世界です。
グレーはどうするか?
申告前に資料収集と事実の積み上げを行って
主張する材料を用意しておきます。
そして、いざ税務調査があった時は主張すべきを主張するのみです。

クロをシロにする事が「税務署と闘う」事だったら、私は税務署と闘えません。

・シロをシロと主張すること
・グレーの領域を主張し、お客様の利益を守る事
・調査官の誤解・勘違いを解く事で、お客様の利益を守る事

これらが税務署と闘う事であれば、これは私達にとって「闘う事」ではありません。
当然の事です。

同時に「税理士の保証書」を付ける事で税務調査のリスクを軽減する事ができます。