晴れてお店を開いたら、税務署に書類を提出しましょう。

開業したら忙しくて書いている暇が無いかもしれませんから
開業する前に書いておくといいかもしれません。

提出する時は、税務署に出す提出用と控用の2部を出し
税務署が受付した証である収受印が押された控を保管しておきます。

提出する方法は税務署に持っていく方法と
返信用封筒を同封して送付する方法とがあります。
返信用封筒は自分の住所を記入して切手を貼っておきます。


送付方法は郵便か信書便を利用してください。
届出書は「信書」に該当する為、宅配便やメール便では
送る事が法的にできない書類に該当します。

 

国税庁HP:申告書・届出書の送付方法

 

届出書類は5つあります。

1、開業届(個人事業の開業・廃業等届出書)
2、青色申告の申請書(所得税の青色申告承認申請書)
3、給与支払事務所の開設(給与支払事務所の開設・移転・廃止の届出)
4、納期の特例(源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書)
5、青色専従者給与に関する届出・変更届出書

1番は必須。
2~5番は任意です。

どの書類も御自分の住所・氏名・屋号を書きます。
「納税地」は個人事業の場合は原則的に住所です。

 

開業届は融資で必要になる事もある。

1番の開業届は開業したら2か月以内に提出する書類です。

「開業しましたよ」という事を宣言するものになります。
金融機関によっては融資の実行後、開業届の提出を求める
ところがあります。

 

青色申告はメリットが多い

2番目は青色申告の届出を出すと青色申告の特典が使えるようになります。
大きな特典は4つあります。

1、損失の3年間繰越
2、30万未満のモノが経費になる。
3、青色申告特別控除の適用
4、青色専従者給与


開業した時は開業時独特の初期投資により経費が大量に出るため
開業時は売上から仕入・諸経費を引いたら赤字になる事もあります。
この赤字を3年間繰り越すことができます。
翌年の黒字と相殺できるので、節税に繋がります。

また、30万円未満のモノも一気に経費にできます。
青色申告でないと、3年以上の期間で分割で経費にしていきます。

1年間の利益に税金がかかるのですが
利益から青色申告特別控除を控除して税金を計算することができます。

同居の家族と一緒に仕事をする場合
同居の家族に給与を払う事ができます。
この給与の事を専従者給与といいます。
青色申告の場合、5番の「青色専従者給与に関する届出・変更届出書」に
記載した金額を給与として支払う事ができます。
白色申告の場合、専従者給与は家族は50万円
配偶者は86万円と限定されます。
(不相応に高い場合などは否認されますので無制限ではありません。)

 

給与を払うならこの届出を出す


3番は、自分以外の人、専従者や血のつながりの無いスタッフに
給与を支払う時に提出する届出書類です。
この書類を提出すると、給与から控除しなければならない
源泉所得税の納付書が送られてきます。

 

源泉所得税の支払を毎月→半年に一度へ修正する

4番の届出書を出すと、給与から控除した源泉所得税を
1月~6月、7月~12月にの半年に分けて支払う事ができます。
原則は毎月支払うので毎月窓口で支払う手間が省けます。

 

家族へ給与を支払って節税する時に出す

5番は先にも書いた青色専従者給与を支払う時に出す書類です。